第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例一問一答(全42問)
生成AIパスポート試験の第5章「テキスト生成AIのプロンプト制作と実例」について、パスポーンがオリジナルで作った42問を、答えと解説つきで並べています。プロンプトの書き方と実践が対象です。専門用語は使わずに説明しているので、上から読むだけでも復習になります。当サイトは非公式の学習支援サイトで、利用は無料・登録不要です。
問1生成AIの分野で使われる「LM」は何の略称か、最も適切なものを選べ。
- ALarge Model(大規模モデル)
- BLearning Machine(学習機械)
- CLanguage Model(言語モデル)
- DLogic Model(論理モデル)
答えC Language Model(言語モデル)
LM(エルエム)は「Language Model(言語モデル)」の略で、次にどんな言葉が来やすいかを予測するしくみのことです。例えば「今日はいい」の次に「天気」が来やすいと予測するのが、この技術の基本です。LLMは、これをとても大きくしたものです。
問2昔からある「n-gramモデル」と、現在のLLMで使われる「ニューラル言語モデル」の違いとして正しいものはどれか。
- An-gramモデルは直前の数単語だけを見て次の単語を予測するが、ニューラル言語モデルは人間の脳のつながり方を真似た計算のしくみ(ニューラルネットワーク)を使って、より広い文脈を捉えて予測する
- Bn-gramモデルは人間の脳のつながり方を真似た計算のしくみ(ニューラルネットワーク)を使って予測しており、ニューラル言語モデルの方は単語の出現回数を数える統計だけを使って予測している
- Cn-gramモデルとニューラル言語モデルは、内部の計算のしかたも予測に使う文脈の長さもまったく同じで、呼び方が違うだけの技術である
- Dn-gramモデルは近年になって新しく登場した方式で、直前の数単語だけでなく文章全体を踏まえて予測できるため、ニューラル言語モデルより高性能である
答えA n-gramモデルは直前の数単語だけを見て次の単語を予測するが、ニューラル言語モデルは人間の脳のつながり方を真似た計算のしくみ(ニューラルネットワーク)を使って、より広い文脈を捉えて予測する
n-gram(エヌグラム)モデルは、直前の数個の単語だけを見て次の単語を当てる古い方式です。今のLLMが使う「ニューラル言語モデル」は、人間の脳のつながり方を真似た計算のしくみ(ニューラルネットワーク)を使って、もっと長い文章の流れを踏まえて予測できます。
問3LLMにおける「プレトレーニング(事前学習)」とは何か。
- A導入した会社の業務マニュアルだけを繰り返し読み込ませて、その会社専用の答え方に仕上げる作業
- B利用者との会話の履歴をその場で記憶させて、次の回答にすぐ反映させていく作業
- CAIが出した回答に人間が点数をつけて、望ましい受け答えの方向へ調整していく作業
- Dインターネット上の大量の文章データを使って、あらかじめ言葉のつながり方を幅広く学習させておく作業
答えD インターネット上の大量の文章データを使って、あらかじめ言葉のつながり方を幅広く学習させておく作業
プレトレーニング(事前学習)とは、AIが実際に使われる前に、インターネットにある膨大な文章を読み込んで「言葉のつながり方」を広く学んでおくことです。これがあるおかげで、質問されたときにそれっぽい自然な文章を作れるようになります。
問4プロンプトを送る際に設定できる「Temperature」というハイパーパラメータ(AIの動き方を調整するつまみのような数値設定)は何を調整するものか。
- A一度のやり取りでAIが読み込める文章量の上限(数値を上げるほど長い資料を一度に渡せるようになる)
- B生成される文章の予測しやすさ・多様性(数値を上げるほどランダムで意外な言葉を選びやすくなる)
- CAIが回答を出すまでの計算時間の配分(数値を上げるほどじっくり考えてから答えるようになる)
- DAIが参照する学習データの新しさ(数値を上げるほど新しい情報を優先して使うようになる)
答えB 生成される文章の予測しやすさ・多様性(数値を上げるほどランダムで意外な言葉を選びやすくなる)
Temperature(テンパラチャー、直訳は「温度」)は、AIが次の言葉を選ぶときにどれくらい「冒険」するかを決める数値です。低くすると無難で決まりきった文章になりやすく、高くするとユニークで意外性のある文章になりやすくなります。似たつまみに、次の言葉の候補をどの範囲まで考えるかを絞る「Top-p」という設定もあります。
問5「Zero-Shotプロンプティング」の説明として正しいものはどれか。
- A正解例をたくさん(10個以上)見せてから質問する方法
- B同じ質問を何度も繰り返して精度を上げる方法
- C例を一つも見せずに、いきなり指示や質問だけを与える方法
- DAIに質問を禁止して命令文だけを使う方法
答えC 例を一つも見せずに、いきなり指示や質問だけを与える方法
Zero-Shot(ゼロショット)とは「お手本(例)をゼロ個しか見せない」という意味です。例えば「この文章を丁寧語に直して」と、例を見せずにいきなり頼むやり方のことです。
問6「Few-Shotプロンプティング」の説明として正しいものはどれか。
- A「入力→出力」の見本をいくつか(few=少数)先に示してから、本番の質問を投げる方法
- B見本を一つも示さずに、いきなり本番の質問だけを投げて答えさせる方法
- CAIモデルのパラメータ数を少なめに設定して、動作を軽くしてから質問する方法
- DAIの回答の長さをあらかじめ数文字程度に制限して、短く答えさせる方法
答えA 「入力→出力」の見本をいくつか(few=少数)先に示してから、本番の質問を投げる方法
Few-Shot(フューショット)の「Few」は「少しの」という意味です。「りんご→apple」「猫→cat」のように見本を少し見せてから「本→?」と聞くと、AIはパターンをつかんで答えやすくなります。
問7効果的なプロンプトの要素として挙げられる「Instruction」「Context」「Input Data」「Output Indicator」のうち、「Output Indicator」が指すものはどれか。
- AAIに前もって伝えておく背景情報や前提条件を示す部分
- BAIに実際に処理してほしい対象の文章やデータそのものを示す部分
- CAIにしてほしい作業の内容を、動詞を使って伝える指示文の部分
- D出力してほしい形式(例えば「箇条書きで」「表形式で」など)を示す部分
答えD 出力してほしい形式(例えば「箇条書きで」「表形式で」など)を示す部分
プロンプトは「指示(Instruction、何をしてほしいか)」「文脈(Context、背景説明)」「入力データ(Input Data、処理してほしい元の文章)」「出力の指定(Output Indicator、答え方の形)」の4つを組み合わせると伝わりやすくなります。例えば「以下の文章を、3行の箇条書きで要約して」という感じです。
問8「以下の文章を校正し、誤字脱字や不自然な言い回しを直してください」というプロンプトを使う目的として最も適切なものはどれか。
- A文章の要点だけを抜き出して短くまとめてもらうため
- B文章の誤りを見つけて正しい表現に修正してもらうため
- C文章を英語などの別の言語にそのまま翻訳してもらうため
- D文章の内容を箇条書きの形に並べ替えてもらうため
答えB 文章の誤りを見つけて正しい表現に修正してもらうため
「校正(こうせい)」とは、文章の誤字や変な言い回しを見つけて直すことです。「この文章を校正して」とAIに頼めば、間違っている部分を指摘したり、直した文章を作ってくれたりします。
問9「次の箇条書きのメモを、自然な流れの文章にまとめてください」という依頼は、テキスト生成AIのどの活用にあたるか。
- A長い文章の要点を短く要約する
- B文章の誤字や脱字を見つけて校正する
- C箇条書きと文章を相互に変換する
- D別の言語に翻訳する
答えC 箇条書きと文章を相互に変換する
箇条書き(・で区切って短くまとめたメモ)と、普通の文章はお互いに変換できます。「メモを文章にして」「この文章を箇条書きにして」のように頼むと、AIが形を変えてくれます。
問10「あなたは小学生に教える先生です。この内容を分かりやすく説明してください」というプロンプトのテクニックは何と呼ばれるか。
- A話者(AIの立場や役割)の設定を変更する
- BFew-Shotプロンプティング
- C文章を会話のやり取りの形へ書き換える
- D作品の批評や感想を書かせる指示
答えA 話者(AIの立場や役割)の設定を変更する
AIに「あなたは〇〇です」と役割を与えると、その立場に合った話し方や説明のしかたをしてくれるようになります。これを「話者の設定を変更する」と呼びます。先生役にすれば優しい説明になり、専門家役にすれば専門的な説明になりやすくなります。
問11「電気の抵抗という考え方を、水の流れに例えて説明してください」という依頼のように、身近なものに置き換えて説明させる活用法を何と呼ぶか。
- A数字の変換
- B文章の整理
- CZero-Shotプロンプティング
- D例え話で理解を深める
答えD 例え話で理解を深める
難しい話も、身近なもの(たとえば水の流れや料理)に例えてもらうと、ぐっと分かりやすくなります。AIに「〇〇を△△に例えて説明して」と頼むテクニックを「例え話で理解を深める」と呼びます。
問12「この売上データの単位を円からドルに変換してください」といった依頼は、プロンプティングの実践のうちどれに分類されるか。
- A文章の要約
- B数字の変換
- C文章の対象を変更する
- D話者の設定を変更する
答えB 数字の変換
単位を変えたり(円をドルに)、表記のしかたを変えたり(西暦を和暦に)することを「数字の変換」と呼びます。AIは計算が完璧に得意というわけではないため、大事な数字は自分でも確認すると安心です。
問13「取引先に納期変更をお詫びする丁寧なメール文章を作成してください」というプロンプトは、テキスト生成AIのビジネス応用のうちどれにあたるか。
- A文章の校正
- B議事録の要約
- Cメールの作成
- Dキャッチコピーの作成
答えC メールの作成
「お詫びのメールを書いて」のように頼むと、状況に合った丁寧な文章を作ってくれます。これは「メールの作成」という定番の活用方法です。ただし、送る前に内容が正しいか自分で確認することが大切です。
問14「新商品の満足度を調べるアンケートの質問項目を10個考えてください」という依頼にあたる活用法はどれか。
- Aアンケート項目の作成
- Bアンケートの分析
- Cキャッチコピーの作成
- Dアジェンダの作成
答えA アンケート項目の作成
アンケートで何を聞けばいいか思いつかないとき、AIに「〇〇についてのアンケート項目を考えて」と頼むと、質問の案をたくさん出してくれます。集まった回答を後で調べてもらう「アンケートの分析」とは別の作業なので、区別しておきましょう。
問15「この新商品の魅力を一言で伝える短いキャッチコピーを5案考えてください」という依頼にあたる活用法はどれか。
- Aビジネス書類のテンプレート作成
- B業務の手順を分解する
- Cタスクの抽出
- Dキャッチコピーの作成
答えD キャッチコピーの作成
商品の魅力を短い言葉でぐっと伝える「キャッチコピー」を考えるのも、AIが得意な作業の一つです。いくつも案を出してもらって、その中から人間が選ぶという使い方がよくされます。
問16「1時間の会議の進行表(議題と時間配分)を作成してください」という依頼にあたる活用法はどれか。
- Aタスクの抽出
- Bアジェンダの作成
- C業務の手順を分解する
- D質問させながら一緒に進める
答えB アジェンダの作成
「アジェンダ」とは会議で話す議題や進め方をまとめた予定表のことです。「この議題で会議のアジェンダを作って」と頼むと、時間配分まで含めた進行表の案を作ってくれます。
問17大量の顧客名簿にある「山田太郎」を「山田」と「太郎」に分けたり、名前に読み仮名を振ったりする作業をAIに手伝わせる活用法として正しいものはどれか。
- A賛成と反対に分かれた議論の練習
- B外国語で書かれた文章の翻訳
- C姓と名の分離やふりがなの記載
- D与えた英単語を使った例文の作成
答えC 姓と名の分離やふりがなの記載
名簿を整理するとき、名前を姓と名に分けたり、読み方(ふりがな)を付けたりする地味ですが手間のかかる作業も、AIに一気にやってもらえます。「次の名前を姓と名に分けて、ふりがなも付けてください」のように頼みます。
問18「新しいイベント企画についてアイデアを自由に10個出してください。良い悪いは気にせず数を優先してください」という依頼にあたる活用法はどれか。
- Aブレインストーミング
- Bアンケートの分析
- Cビジネス書類のテンプレート作成
- D海外企業宛のメール文章の作成
答えA ブレインストーミング
「ブレインストーミング」とは、良し悪しを気にせずアイデアをたくさん出し合うことです。AIに「アイデアを自由にたくさん出して」と頼むと、人間だけでは思いつかない案も含めてたくさん提案してくれます。
問19「必ずちょうど100文字で書いてください」とテキスト生成AIに指示しても、実際には99文字や103文字になってしまうことがある。その理由として最も適切なものはどれか。
- AAIは文字数の指示そのものを認識できておらず、プロンプトの中に書かれた数字はすべて意味のない記号として読み飛ばす仕組みになっているから
- BAIは英語の文字数を数える機能しか持っておらず、日本語で書かれた文章については、文字数が最初からカウントの対象外として扱われているから
- CAIは句読点や記号を文字数に含めるかどうかを答えるたびにその場で無作為に決め直しており、指示どおりに数えても結果が毎回変わってしまうから
- DLLMは文字を一つずつ数えているのではなく、単語やその一部の単位(トークン)ごとに次に来る言葉を予測しながら文章を作っているため、文字数をぴったり合わせるのが苦手だから
答えD LLMは文字を一つずつ数えているのではなく、単語やその一部の単位(トークン)ごとに次に来る言葉を予測しながら文章を作っているため、文字数をぴったり合わせるのが苦手だから
LLMは文章を「トークン」という単語や部分の単位でひとつずつ予測しながら作っていくため、できあがった文章の文字数を正確に数えて調整しているわけではありません。だから「ちょうど100文字」のような細かい文字数指定は、ズレることがよくあります。
問20「今日の天気」や「先週発表されたばかりのニュース」をテキスト生成AIに聞くと、間違った答えや「分かりません」という答えが返ってくることがある。その理由として最も適切なものはどれか。
- AAIは常にインターネットに接続されて最新のニュースサイトを自動で調べているが、その処理に時間がかかり答えが間に合わないから
- BAIは基本的に、学習した時点までのデータをもとに答えており、常にインターネットに自動接続して最新情報を調べているわけではないから
- C最新のニュース記事はすべて著作権で守られており、AIが内容を読み取ることを禁止されているから
- D天気やニュースのような日々変わる話題は、プロンプトエンジニアリングでは扱えない決まりになっているから
答えB AIは基本的に、学習した時点までのデータをもとに答えており、常にインターネットに自動接続して最新情報を調べているわけではないから
LLMは、あらかじめ用意された大量の文章を学習して(この学習を終える時点を「学習データの区切り」と呼びます)作られているため、その後に起きた出来事は基本的に知りません。だから最新のニュースや今日の天気のような情報は、間違えたり答えられなかったりすることがあります。
問21テキスト生成AIに「1234×5678を計算して」のような複雑な計算をさせると、間違った答えを出すことがある。その理由として最も適切なものはどれか。
- AAIの内部には数字を計算するための回路がもともと搭載されておらず、計算式を受け取っても文字の並びとしてそのまま表示することしかできないから
- B計算問題には安全上の制限がかかっており、AIは人間の許可を確認するまで計算の実行そのものを保留する設計になっているから
- CLLMはもともと計算専用のしくみではなく、次に来る言葉(数字)を予測することで文章を作るしくみなので、桁数の多い計算などでは予測がずれて間違えることがあるから
- D計算問題を解くにはFew-Shotで例を見せることが必須とされており、例なしのZero-Shotでは計算機能が起動しないから
答えC LLMはもともと計算専用のしくみではなく、次に来る言葉(数字)を予測することで文章を作るしくみなので、桁数の多い計算などでは予測がずれて間違えることがあるから
LLMは電卓のように正確に計算する専用の道具ではなく、「次にどんな言葉(数字)が来そうか」を予測して文章を作るしくみです。だから簡単な計算は得意になってきていますが、桁数の多いかけ算など複雑な計算では、予測がずれて間違った答えを出すことがあります。心配な計算は電卓で確かめると安心です。ほかにも、正確な文字数の指定や最新の情報、そして良し悪しの感じ方が人によって違う「芸術の批評」などが、テキスト生成AIの不得意分野とされています。
問22「次の会議の議事録を、重要なポイントだけ3行にまとめてください」という依頼にあたる活用法はどれか。
- A文章の要約
- B文章の校正
- C箇条書きと文章の相互変換
- Dタスクの抽出
答えA 文章の要約
長い文章から重要な部分を抜き出して短くまとめることを「要約」と呼びます。「3行で」「100文字程度で」のように、まとめ方の条件をプロンプトで指定すると、目的に合った要約が得られやすくなります。
問23「この日本語のメールを、ビジネスにふさわしい丁寧な英語に翻訳してください」という依頼について、テキスト生成AIの活用として最も適切な説明はどれか。
- A外国語への翻訳はできるが、文体や丁寧さの調整はできないため、指定しても意味がない
- B「ビジネスにふさわしい丁寧な」のように、翻訳と同時に文体やトーンの指定もできる
- C翻訳できるのは英語のみで、他の言語には対応していない
- D翻訳の指示文は、翻訳先の言語(この場合は英語)で書かなければ伝わらない
答えB 「ビジネスにふさわしい丁寧な」のように、翻訳と同時に文体やトーンの指定もできる
テキスト生成AIの翻訳は、単に言葉を置き換えるだけでなく、「ビジネス向けに丁寧に」「カジュアルに」のように文体やトーンをあわせて指定できるのが特徴です。ただし、重要な文書では翻訳結果に誤りがないか、自分でも確認することが大切です。
問24「企画書を作りたいので、必要な情報を私に質問しながら一緒に完成させてください」と頼むプロンプトのテクニックにあたるものはどれか。
- A質問させながら一緒に進める
- B質問を小分けにして一つずつ順番に聞く
- Cブレインストーミング
- DZero-Shotプロンプティング
答えA 質問させながら一緒に進める
AIに一方的に指示するだけでなく、「足りない情報があれば私に質問して」と頼むことで、AIとの対話を通じて内容を段階的に完成させていくテクニックです。自分でも整理しきれていない曖昧な依頼のときほど、AIからの質問が考えを整理する助けになります。
問25生成AIに「Aは賛成、Bは反対」と役を割りふって話し合わせる使い方は、どんな場面で役立ちますか。
- A会議の前に、反対意見を先に洗い出しておきたいとき
- B決まった書式の書類を、そのまま清書したいとき
- Cたくさんの数値を正確に計算して集計したいとき
- D今日のニュースを事実として確かめたいとき
答えA 会議の前に、反対意見を先に洗い出しておきたいとき
一つのテーマに賛成役と反対役を割りふると、AIが会話の形で議論を進めてくれます。自分では思いつかなかった反論が出てくるので、会議の予行演習や、企画の穴さがしに向いています。なお、正確な計算と最新の出来事の確認は、テキスト生成AIが苦手とする領域です。
問26生成AIにディベートをさせる指示文で、欠かせない要素はどれですか。
- A討論するテーマと、それぞれが受け持つ立場
- B参加者の氏名と、所属している会社の名前
- C討論に使う時間の長さと、開始する時刻
- Dどちらの立場を勝たせるかという結論
答えA 討論するテーマと、それぞれが受け持つ立場
何について話すか(テーマ)と、誰がどちら側に立つか(立場の割りふり)の二つが決まっていれば、議論は成り立ちます。結論を先に指定してしまうと、賛成と反対をぶつける意味がなくなり、片側の主張を並べただけの文章になってしまいます。
問27LLM(大規模言語モデル)が、それ以前の言語モデルと大きく違う点はどこですか。
- A扱うパラメータの数が、けた違いに多い
- B扱える言語が、英語だけに絞られている
- C計算に使う電力が、けた違いに少ない
- D学習に使う文章を、人が手で書いている
答えA 扱うパラメータの数が、けた違いに多い
LLMは、一般に数十億以上のパラメータ(モデルの中で調整される数値の設定)を持つものを指します。学習に使う文章の量も計算に必要な資源も、それ以前の言語モデルとは比べものになりません。そのぶん、要約・翻訳・質問応答などを高い精度でこなせます。
問28LLMの「ファインチューニング」の目的として、最も適切なものはどれですか。
- A特定の仕事に合わせて、モデルの性能を高める
- Bモデルの容量を小さくして、動作を軽くする
- C学習に使った文章の出どころを一覧にする
- D利用者ごとに、料金の上限を設定する
答えA 特定の仕事に合わせて、モデルの性能を高める
プレトレーニングで言葉の一般的な知識を身につけたモデルに、その仕事ならではのデータや文脈を追加で学ばせるのがファインチューニングです。これによって、その用途だけに特化した専用のモデルを作れます。
問29「ハイパーパラメータ」の説明として、正しいものはどれですか。
- A学習を始める前に、人が手で決めておく設定値
- B学習の途中でモデルが自動的に書き換える数値
- C利用者が入力した文章の文字数を数えた値
- D出力された文章の正しさを採点した点数
答えA 学習を始める前に、人が手で決めておく設定値
ハイパーパラメータは、学習の前に人が手で設定・調整できるつまみのようなものです。これをいじることで、モデルの複雑さや学習の進み具合を制御できます。学習の中で自動的に決まっていくパラメータとは別物です。
問30LLMに設定されている「Top-p」は、何を制御するための値ですか。
- A出力される文章のランダム性
- B一度に入力できる文章の長さ
- C回答が返ってくるまでの速さ
- D利用にかかる一回あたりの費用
答えA 出力される文章のランダム性
Top-pはTemperatureと同じく、出力のばらつき具合を決める値です。公式サイトの画面から使うぶんには目にしませんが、API(ソフトの機能を外から呼び出す窓口)を通して使うと出てきます。何を意味する値かを知っておきましょう。
問31ファインチューニングの最後に行う「モデルの評価」では、どんなデータを使いますか。
- A学習に使ったものとは別の、新しいデータ
- B学習に使ったものと、まったく同じデータ
- C利用者が過去に入力した個人情報のデータ
- D他社のモデルが出力した回答だけのデータ
答えA 学習に使ったものとは別の、新しいデータ
学習に使ったデータで測っても、覚えた内容をなぞれるかを見ているだけになります。まだ見ていないデータにどれだけ対応できるかを確かめるために、学習に使ったものとは別のデータで評価します。
問32n-gramモデルで「これは 赤い リンゴ です」をn=2として区切ると、どうなりますか。
- A隣り合う2語ずつの組にする
- B先頭から2語だけを取り出す
- C文全体を2つの塊に分ける
- D2文字ごとに機械的に切る
答えA 隣り合う2語ずつの組にする
n-gramは、連続するn個の並びを数え上げて、次に来る語を確率で当てにいく仕組みです。n=2なら(これは,赤い)(赤い,リンゴ)(リンゴ,です)のように、隣り合う2語ずつが組になります。nが小さいと速い代わりに、離れた語のつながりや長い文章には弱くなります。
問33「プロンプトエンジニアリング」とは、何をすることですか。
- A望む結果を得るために、指示や質問の書き方を工夫すること
- B生成AIの内部のプログラムを書き換えて改造すること
- C生成AIが学習に使うデータを自分で集めて与えること
- D生成AIを動かすためのサーバーを設計して組み立てること
答えA 望む結果を得るために、指示や質問の書き方を工夫すること
AIの答えは、指示の書き方に大きく左右されます。たとえば「海が」とだけ入れると続きが勝手に決まってしまいますが、「この先に続く文章を書いてください」と一言そえるだけで、狙った出力に近づきます。モデル側の設定をいじらずに結果を変えられる、手軽で応用の利く手立てです。
問34「あなたはプロのデータサイエンティストです」と前置きするプロンプトは、何を設定していますか。
- A話し手の人物像
- B読み手の年齢層
- C出力する文字数
- D回答する締め切り
答えA 話し手の人物像
話し手(AIが演じる役)を設定する手です。一方「10歳の小学生に向けて」のように指定するのは読み手を設定する手で、向きが逆になります。どちらも同じ内容の出力を、狙った方向へ変えられます。
問35文章を会話のやり取りの形に変えてもらうとき、出力を狙いに近づけるコツはどれですか。
- A登場人物を指定しておく
- B文字数の上限を決めておく
- C出力の言語を英語にしておく
- D会話の回数を数字で示しておく
答えA 登場人物を指定しておく
たとえば「博士と小学生の会話で表現してください」のように誰と誰かを決めると、話の深さや言葉づかいがそろいます。台本づくりのような場面でも役に立つ手です。
問36音声の文字起こしのように整っていない文章に対して、生成AIができることはどれですか。
- A句読点や段落の区切りを入れて読みやすくする
- B話した人の本名を推定して書き加える
- C録音された音声そのものを高音質に直す
- D話し手の感情を数値にして採点する
答えA 句読点や段落の区切りを入れて読みやすくする
文字起こしは句読点や段落が抜けがちで、手で直すと骨が折れます。生成AIはここを整えられます。ほかにも、あいまいな語を明確にする、複雑な段落を分かりやすくする、文体を硬くしたり柔らかくしたりする、といった整え方ができます。
問37慣れない業務の進め方をAIに分解して教えてもらうとき、分かりやすさを上げる指定はどれですか。
- A「表形式で」のように出力の形を指定する
- B「なるべく短く」のように分量だけ指定する
- C「英語で」のように出力の言語を指定する
- D「敬語で」のように言葉づかいを指定する
答えA 「表形式で」のように出力の形を指定する
手順とその順番を並べてもらうときは、出力の形を指定すると格段に読みやすくなります。表形式なら、ステップと詳細が対応した一覧になります。プロンプトの4要素でいう Output Indicator(出力指示)にあたる工夫です。
問38メモやメールから「やるべきこと」を洗い出してもらうときの注意点はどれですか。
- Aすべてを漏れなく抜き出すとは限らない
- B抜き出した内容は編集できなくなる
- C元の文章が自動的に削除されてしまう
- D日本語の文章には対応していない
答えA すべてを漏れなく抜き出すとは限らない
文章からタスクを抜き出す使い方は下ごしらえを大きく減らせますが、必ずしも全部を拾うとは限りません。抜けがないかは人が見ます。抜き出したあと、そのまま次の指示を続ければ、AIが文脈をくんで作業を進めてくれます。
問39集めた口コミやアンケートの回答を生成AIに渡すと、どんなことができますか。
- A整理して分析し、良い点と改善点を取り出す
- B回答者の氏名と連絡先を自動で補って埋める
- C回答の件数を法的な統計として証明する
- D回答者が次に何を買うかを確実に言い当てる
答えA 整理して分析し、良い点と改善点を取り出す
ばらばらの自由記述をまとめ、褒められている点と直すべき点に振り分けてもらえます。商品開発や改善の手がかりを短時間で得られる使い方です。ただし出力の内容は人が確かめます。
問40「flowerを使った英文を5つ作り、日本語訳もつけてください」という依頼にあたる活用法はどれですか。
- A英単語から英文の作成
- B外国語への文章の翻訳
- C海外企業宛のメール作成
- D英文の文法チェック
答えA 英単語から英文の作成
指定した英単語を使って例文を作ってもらう使い方です。日本語訳を添えるよう頼むこともできるので、語学の学習にも向いています。すでにある文章を別の言語に置き換える翻訳とは、出発点が違います。
問41テキスト生成AIが芸術の批評を苦手とするのは、なぜですか。
- A独自の思考や感情を持たないから
- B美術館の情報を学習していないから
- C画像をまったく扱えない仕組みだから
- D著作権のある作品に触れられないから
答えA 独自の思考や感情を持たないから
絵画や音楽の批評には感性が要りますが、AIは自分の思考や感情を持ちません。「モナ・リザをどう思いますか」と尋ねると、自分は人工知能なので感情はない、と前置きしたうえで、一般的な評価をなぞった答えが返ってきます。
問42取引先とのメール文をAIに作らせるとき、入力の仕方として最も適切なものはどれですか。
- A実在の社名や氏名は架空のものに置き換えて入力する
- B実在の社名や氏名をそのまま入力して精度を上げる
- C社名を伏せ字にしたうえで住所と電話番号を添える
- D先方から届いたメールを丸ごと貼り付けて指示する
答えA 実在の社名や氏名は架空のものに置き換えて入力する
入力した内容が学習や改善に使われる可能性があり、第三者に漏れる危険があります。「AI株式会社 上田様」を「○○株式会社 佐藤様」のように架空へ置き換えて入力し、最後に人の手で本当の情報に直します。出来上がった文も、自社の型に合わせて手を入れる前提で使います。
最終更新:(運営:Meritorious)
パスポーン